参加作品・参加Pの傾向
◆自覚的な参加作品の増加第1期は手探り状態で始まったこともあり,また企画自体がどのように転ぶのかがわからなかったために,まず作品を提出してみて「自由に語ってくれ」というスタンスが多かった.それに対し第2期では,P自身が万感の思いを込めて制作した作品が,視聴者から見てどのように捉えられているのかを知るための場として,『じっ語』が機能したように思う.
作品のあり方についての語りを要求したのは,
えびP,
タカシP,
DricasP であった.MADという鏡を通して,プロデューサーとしての立場と,視聴者から受ける印象の違いをじっくりと知れる機会になったのではなかろうか.Pが提出作品に対し,新たな理解を得たのなら,運営者としてこれ以上の喜びはない.
そして制作姿勢や作品そのものの率直な感想を求めたのは,
赤菱P,
きゃのんP であった.語り手からの率直な意見が,これからのMAD制作に何らかの力になってくれれば幸いである.
◆『じっ語』用にチューニングされたMADtloP が該当する.ニコ動のコメントありきの文化で育っているニコマスであるが,新たに『じっ語』に参加し,少数の人に語ってもらうことを前提においたMAD制作という場を設けることができた.運営者として,これは面白いと感じた.
わざわざ『じっ語』のような企画がなくとも,自発的に語り記事が上がるような素地が界隈にあればいいのだが,機会がないと長く語るというのは難しいものだ.なんせ作品が多く,視聴に時間をとられすぎるから.なので一つのきっかけとして『じっ語』が機能してくれるのは本当に嬉しい.
◆ダンスPVMAD以外の作品を語る面白さ井川KP 作品を語り,皆の語りを読んでいくのは本当に面白かった.また,
紗羅P を語ることでノーマルPVについて深く考え直す機会をもらったり,
書店P を語ることで手描きMADのあり方を考えたりもした.
アイマスMADも色々なあり方が許容されているが,改めて文字にして語られるというのは面白かったのではなかろうか? それぞれのPさんが返答記事で何かしらを得ていることが分かったのが嬉しかった.
◆ニコマスのあり方にすら触れてしまったまた,
チヒロP は色々な意味で意見をかもし出した.本人の意識と関わらず,作品そのものではなく「ニコマス」のあり方について語り語られあう作品となった.正直,本当に面白いエントリになったと感じている.
ここで深く語るには大変なので,ぜひともPと語り手のやり取りを読んでほしい.本当に面白かった.
▽ 所感僕がこの企画を立ち上げた当初の構想よりも「深い」企画に進行しつつあるようだ.それはそれでいいと思っている.僕は「場」を提供する立場であればいいと思っているので,進行していくうちに企画の方向性が変わっていくのも見ていて面白い.
深みにはまることで,気軽な参加がしづらくなる空気ができてしまうのは問題ではあるのだが,それようの企画を別に立ち上げればいいだけの話だ(例: あっさり語り語られてみよう).昨今,アイマスへの深い理解を求めるようなMAD制作が珍しくなくなっているので,そういったMADほど語られたい欲求も強かろう.
もちろん今までどおりに気軽な参加も大いに求めたい.深い理解を求めないMADを作る僕も,語られ側として参加してみたいくらいである.
参加語り手さん
◆総勢30名,147の語り記事主催しておいて言う台詞でもないのだが,よくもまあこんなに集まったものである.皆さん,語り好きですね! 本当にありがとうございました.特に全作品語りをしてくれた方,本当にお疲れ様でした.参加Pには,必ず語ってもらえるという安心感があったんじゃないかと思っています.
第2期から新規に参戦してくれた方も多くて本当に楽しかった.Pの語り手さんが少なかったのは今後の反省材料だけれども,それでも楽しかったよね.
◆返答記事があるということ第1期でもほとんどの方が返答記事を書いてくれたわけだが,第2期で返答記事を必須にしたのは良かった.語り手さんも相当に苦労して書いています.それを返事という形でもらえるのは嬉しいんですよ.もちろんそれだけPに負担をかけるわけだが,give & take ということで納得してもらえていると思っています.
◆どの語り手さんが良かったか?というのを書こうと思ったんだが,優劣をつけるものではないよねと自重します.そもそも運営側でこういうのを決めるのも変な話で,語られたPさんがそれぞれにお気に入りの語り手さんを見つければいいわけで.みんなちがってみんないい,これに尽きる.
そして語り手のほうも,自分はこういう立場だよってのを明確にする人が増えた.どの人も自分自身のバックグラウンドを持っていて,いろんな人がいるんだなあというのを実感した.全てを語ることはできないけど,自分はここをこういう風に語れるんだよという姿勢がわかりやすくなるのはいいですね.
▽ 所感前回よりも語り手さんが増えてくれたのは嬉しかった.2週間という語り期間は妥当だったと感じる.まあ2週間でも大変なんだが,いたずらに伸ばしても仕方ないからね.第1期である程度実現できた,Pと語り手との文字による深い交流を実践できたと感じている.
本来ブログ記事は大勢の読み手を意識して書くことが多いが,この企画に関してはPへのメッセージ性が強くなる記事が仕上がるために,多くの読み手を期待できる記事は生まれにくい.ブログでありながら1対1の記事が出来上がる.狭いといえば狭いのだが,狭いことの利点も多い.感覚はラブレターに近いのかもしれない.
twitter,IRC,メッセ,Skype,ニコニコミュ,生放送などでそれなりの交流が簡単になっているわけだが,なかなかに深い語りができる機会はないと思っています.語り手に要求される時間と苦労は小さくないけれど,語ることで得るものがあったんじゃないかな.
Pが生み出した作品に対してじっくり見る機会があるというのは,見る側にとっても面白いことだと思っています.
第3期に向けてのイベントの反省点
ニーズがあれば継続したい.おそらくPからのニーズはあると思われる.問題はタフな語り手さんを探すことにありそうですね.今回参加してくれた方がまた参加してくれればいいんだけどなあ.
次回に生かしたい項目を,簡単に箇条書きにて.
◆PV以外の作品の参加を強く募る
- 架空 / ノベマス / 教養講座 作品の参加を最低1つは募りたい.参加者募集中.
◆開催期間は2ヶ月.8作品.
- 開催1ヶ月前に期間を告知.で,1週間前くらいから募集開始.
- 先着順にするかどうかは今後考える.
◆Pからの返答記事の締め切りを確実にする
- 語られ〆切から2週間.確実に書くことを条件にする.
以上,簡単ではあるけれど,第2期の総括を終えることとします.関わってくださった皆様,本当にありがとうございました.また第3期にてお会いしましょう.4・5月に開催できれば良いですね.